「ダセェと言われた令嬢の華麗なる変身」
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あらすじ
婚約者が浮気!?婚約破棄!?からの
田舎娘が麗しき令嬢に変身!ざまあ展開!田舎育ちのクララベルは、同郷の婚約者・アランを
追って飛び級で王都の貴族学園に入学した。
なのに入学早々アランの浮気現場を目撃!
しかも「あんなダサくて地味な女、愛してない」と
ディスられてしまった。
ショックで泣いていたところ、第三王子の
婚約者・ヴィクトリアに慰められる。
ヴィクトリアに連れられた生徒会室で
口が悪いが凛とした美形のロイドと出会う。
「麗しき令嬢に生まれ変わりたい」
ロイドやヴィクトリアとの出会いをきっかけに
運命の恋を引き寄せる令嬢レッスンが開幕
「小説家になろう」大人気作コミカライズ!
自分を変えて行くというのは
大層勇気の必要なことである
そもそも自分の容姿を「ダセェ」
と言われること自体腹が立つし
例えその時は自分がダサいということを
認めることができたとしても
「まあそれでもこんな私を
好きになってくれる人はどっかに
いるはずですしお寿司🍣」
と開き直りに逃げる方が
楽なものなのではないだろうか
とはいえ自分という生き物の生き方が
全て正解でこのままの自分であることで
なんの苦しみもないのであれば
誰も「自分探し」や自己啓発というものに
感化される事はないし
それ関連の本がここまで世に憚っている訳では
絶対にないので、皆いつかは自分という
切っても切り離せない生き物と
対峙する時は来るわけなんだろう
知らんけど
さて、もし私が自分を変えることを
実践するならこの工程でやっていく
1、目標となる人物像、あるいは
実際の人物を決める
2、自分の置かれている状況
現在地を知る
3、目標と現状の差をどう埋めて
いくのか計画を立てる
上記は営業成績を上げるための
ビジネス書やら自己啓発の本で
なんかこんな事言ってなかったっけ?
とうろ覚えの手順である
簡単に書いてみたが、これを
実践するのはなかなか難しい
私はそもそも1が定まらないし
2で心折れる自信がある
物語が何も始まることなく
お疲れ様でしたと幕を降ろしかねない
しかしこの話の主人公は持ち前の
素直さ、明るさ、賢さで
自分の容姿や価値を素晴らしいものに
変化させ、ハッピーエンドに
持っていくことができた
正直めっちゃよかった
みんな幸せになって本当よかった
悪役でさえもわだかまりを昇華させ
それぞれが納得のいく終わり方を
見せてもらえたと思う
ニヤニヤして本を閉じることができた
素晴らしい物語だった
ただ、ふと現実的な要素を見てみると
主人公ならびに周りの友人貴族たち
皆大層頭が良い
ていうか
貴族なんよ
なんなら主人公に至っては
飛び級して学園に入っている
頭がよく、顔立ちの美しい
主人公だからこその話っちゃあ話だし
当たり前だがアホは主人公には
なれないのである
頭の悪い私には決してなり得ない
前提条件があるからこそ
街灯に群がる蛾のように
こんなにキラキラした話が眩しくて
つい読み耽ってしまう
昭和という時代に
踏んだり蹴ったりされてきて
「女に学は必要ない」「女の幸せは
結婚して子供を産み育てることだ」
と言われ続けたアラフォー女は
静かに涙を流し
自分を変える勇気もなく
濃くなったほうれい線を見ながら
自分を変える=
美顔器でも買ってたるみを消す
などと安直な思考に陥りながら
楽天市場のウェブサイトを
開くのだった
終わり